第9回研修旅行

ヴェローナ・ベネツイア・パリ編

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2009年6月 ヴェネツイアにて

今年も研修旅行の季節がやってきた。
今回はイタリアのヴェローナ、ヴェネツイア、フランス・パリ、……を巡る10日間の旅だ。

イタリア、ヴェローナからチャーターした小型バスで約2時間、ヴェネツイアで喩一車両が乗り入れられる ローマ広場についたのは夕刻だった。 ここに着くまでは、本島では一切車は禁止であることを全く知らなかった。なぜ水の都と呼ばれているのか本当の意味を・・・
水上タクシーを使い、サン・マルコ広場に近い波止場へ着くまでは夢を見ているような、幻想的な気分にさえなった。 現代社会で車を使わないで暮らせる場所があるなんて想像もつかないが、彼らは生まれた時からの環境なので、 当たり前のように平然と船を操っている。その明るさとたくましさに圧倒されてしまう。
いつか分からない将来海に沈んでしまうかもしれない町、ヴェネツイア。8世紀から約1000年続いたヴェネツイア共和国は、 ヨーロッパと東方を結ぶ貿易で富を築き上げた。贅を尽くした宮殿や館が今でも残っており 世界中からあこがれて多くの人々がやってくる。他にはない不思議な魅力の町だ。
日に焼けて浅黒い肌のゴンドリエは巧みに船を操りながら、私たちを更に街の奥へと誘う。 ゴンドラにゆられて水路を往くのが私の夢だった。そんな街の一角でマルコポーロが住んでいた館に出会った。 マルコポーロがヴェネチアで生まれ育ったことを知っている人は少ないに違いない。
彼は、ヴェネツイア商人の息子だった。ゆえに、後東方へと船出をしたのだろう。そしてあの有名な東方見聞録という、 歴史に残る偉業を成し遂げたのだった。ヴェネツイア行かなければ決して実感としてつながらなかったと思う。
そして、このマルコポーロにまたしてもパリで再会した。
この研修旅行の最終日、私たちは、パリマレ地区にあるマリアージュフレールで最後のお茶を楽しんでいた。 さんざんお茶とお菓子をいただいた後ふと座席の横の壁に目が止まった。背筋がゾッとするほど驚いた。 マルコポーロの絵が壁一面に貼られていたのだ。それもお茶の缶を持って、少し笑みすら浮かべている。 そうだったのだ。ようやく合点がいった。ヴェネツイアとパリが意外なところでつなっがったことに驚いた。
・・・これだから旅は楽しい。